肩こり・首こり
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肩や首のこり、当たり前になっていませんか?
☑肩や首の筋肉が張って痛い
☑肩・首に常に重だるさを感じる
☑こりがひどくなると頭痛がする
☑肩が上がらない、首が回りにくい
☑肩甲骨の内側がこる
☑肩・首が痛くて目疲れ、ひどいと吐き気もする
これらに当てはまるあなたは、この記事がお悩みの症状解決の手助けとなるでしょう。
分かりやすいように、ポイントごとにまとめてお伝えしていきますね。
そもそも肩こりとは?
頭を支える肩周囲の筋肉への酸素や栄養が不足した状態(血行不良)。
それにより筋肉が緊張し、張り感が出たり老廃物や発痛物質が溜まり痛みを感じます。
「肩こり」という言葉を知らない人はほとんどいないでしょう。
インターネットなどの普及でデスクワークが増え、長時間同じ姿勢を取ることが増えたこともその一因です。
しかしながら、そのような生活スタイルが定着していることもあり、ほとんどの症状は悪循環を繰り返しながら慢性化してしまう状態となっています。
厚生労働省の「性別にみた有訴者率(平成22年)」の調査でも、肩こりは男性で2位、女性においては1位というデータがでています。
このことからも分かるように、国民の多くがこのような症状に悩まされています。
ちなみに余談ですが、「肩がこる」という表現を初めて用いたのは、誰もが知ってる文豪あの”夏目漱石”。
本人の作品の中で「肩が石のようにこる」というような表現があったそうですよ。(※諸説あります)
様々な症状を併発することも
肩の筋肉が緊張するということは、首や頭への血行が悪くなるということでもあります。
しっかりと栄養されないことで併発する症状はたくさんあります。
☑目が疲れやすい
☑よく目が乾く
☑頭が重い感じがする
☑頭がズキズキ痛む
☑夜眠れない
☑イライラしやすい
☑考えがまとまらない
☑のぼせ感がでる
☑瞼がピクピクする
パッと思いつくだけでもこんなにあります。
肩こりに加えてこのような症状がでるとなると、かなり辛いのは想像できますよね。
放っておくことで、さらに別の症状を生むきっかけにもなります。
一体、何が原因?
肩や首の筋肉は、重さ5〜6キロの自分の頭を支えています。
重たい頭を支え、腕を動かしたりする際にも筋肉を使いますので、常に筋肉は緊張しています。
過度に負担がかかってくると筋肉は緊張し疲れて硬くなります。硬くなると筋肉内を通っている血管を圧迫して血液の循環が悪くなり、筋肉に十分な栄養がいきわたらず筋肉疲労がたまります。筋肉疲労がたまることでますます筋肉が硬くなる。そんな悪循環を繰り返すことで肩のこり感はひどくなり、先ほど記載した随伴症状をも引き起こします。
重い荷物を繰り返し運んだり、長時間同じ姿勢でいたりする場合は特にこのような状態につながりやすいです。
筋肉だけに問題があるならば、こってる筋肉をほぐしておけば肩こりも楽になるでしょう。
しかし、慢性的な肩こりで悩む方のほとんどが「マッサージを受けてもすぐに元に戻ってしまう」「ストレッチをしてもらくにならない」とおっしゃいます。別にマッサージやストレッチが悪いと言っているわけではありません。その他に本当の原因があった場合、筋肉だけにアプローチをしてもなかなか良くならないということなのです。ここからは、実はあまり知られていない肩こりを引き起こす原因についてお伝えしていきます。
①内臓の不調で肩がこる!?
内臓と聞いてもいまいちピンとこないかもしれません。
では、想像してください。
例えばあなたがお腹が痛かったとしましょう。
そんな時、どのような姿勢になりますか?
そう、自然と前かがみになってお腹を守るような姿勢になりますよね!
これが、内臓由来の姿勢の歪みです。
姿勢が猫背になることで頭は前方へいき、それを支える首や肩の負担は増えます。
その姿勢が長時間続くことが原因で、肩こりが起こるケースがあるのです。
このように、内臓による姿勢の変化や体についての反射を内臓体壁反射といいます。
お腹が痛いのはほんの一例ですが、私たちの臓器(肝臓、胃、小腸、大腸、膵臓、腎臓etc...)は疲労が溜まったり過度な負担がかかると、ガソリン切れ(機能低下)を起こします。一般的に分かりやすくいうと肝臓ならアルコールの摂取、胃であれば食べ過ぎなど、各臓器への負担が症状の引き金となります。その際、臓器自体が硬くなったり肥大したりすることで周辺の臓器に影響を及ぼすこともあります。
上腹部に存在する横隔膜を支配する”横隔神経”は、第3頸椎~第5頸椎から起こります。
そのため、横隔膜に何らかの問題が起こった時に、神経でつながっている首や肩周辺にこりや痛みを感じることがあります。これを関連痛といいます。関連痛は他の臓器でもよくみられ、臨床上では肝臓は右肩、胃は左肩に症状を引き起こすことが多いです。
②筋膜と肩こり
この”筋膜”という言葉、ご存知でしょうか?
筋膜とは漢字の通り、筋肉を包む膜のことです。
筋繊維を包む小さなものもあれば、体全体を包む大きなものまで様々です。
この筋膜ですが、各部位でバラバラに機能しているというよりは、体全身が1枚の大きな膜で包まれているとイメージしてみてください。
もしも、腕のあたりでこの膜がひきつったり、シワが寄るようなことがあればどうでしょう?
腕だけではなく、この膜でつながっている肩のほうにまで影響が出てしまいます。
まさにしわ寄せを受けた部分にこりや痛みを感じるというわけです。
肩や腕のようなご近所さんだけでなく、足の筋膜が影響して肩がこる、なんてケースも珍しくないのです。
③東洋医学からみた肩こり
東洋医学といえば鍼灸や漢方などをイメージされる方も多いのでは?
”原因不明”といわれる症状は世の中に数多く存在しますが、東洋医学的な視点で捉えると新たなヒントが見つかります。
こちらでは、そんな東洋医学からみた肩こりについてのお話です。
まずはその前に、東洋医学のお話です。
なじみがない方のためにこれだけは知っておいてほしい東洋医学の基本をお伝えしていきます。
体は臓器によって支配されている
東洋医学では「肝・心・脾・肺・腎」これら5つの臓器によって体の調和を保つと考えられています。
臓器それぞれに役割があり、肝なら体に必要な血液を貯蔵する、脾なら摂取した飲食物を自分のエネルギーに変換する生産工場の働きなど、生命活動に必要な役割をそれぞれの臓器が担います。
ただし、誰でも体調を崩したり不調に悩まされる時はあるものです。
神経を使うような仕事を長期間行う、肉体に負荷をかけすぎる、食べ過ぎ飲み過ぎなど、何らかの要素によってそれらの一部の臓器を傷めてしまうことで5つの臓器の全体のバランスが崩れ、様々な症状を生むのです。
↑こちらを頭に入れた状態で次の説明をご覧ください。
肩こりとのつながり
その後に重要になってくるのが「熱」です。
ここでいう「熱」というのは、体に発生した余分な熱のことで、体の様々な症状を引き起こす悪役の存在です。
先ほどお伝えした5つの臓器、どれか一つにでも負担がかかると、オーバーヒートしたエンジンから放たれるのと同じようなもので、臓器由来の熱が発生します。
温かい空気が上にいくのと同様、これらの熱も上に波及しやすい傾向にあります。
体の上部、そう、肩・首や頭に影響を及ぼすわけですね。
その中でも肝からの熱が波及した肩こり、臓器の気の巡りが滞ることで起こる肩こりなど、様々な肩こりの種類が存在します。
東洋医学的にみてもやはり肩こりや頭痛・目の疲れ・のぼせ感など、症状のつながりがみえてくるのです。
アプローチ方法としては、鍼灸の場合はいわゆるツボの流れを調整することで、漢方の場合は弱っている機能に対して効果が得られる生剤を処方する形となります。
低下してしまった機能を回復させることで5つの臓器のバランスを取り戻し、治癒を目指します。
重大な病気のサインの可能性も
脅すわけではありませんが、実際に病気の随伴症状としてこの肩こりがでるケースもあります。
特に内科疾患(心臓病、肝炎、胃腸障害、肺疾患etc...)によるものが多いです。
大切なのは、「単なる肩こりでしょ」と甘く見るのではなく、自身の体に対する気配りの意識。
血行不良から起こる一般的な肩こりであれば、施術やセルフケアなどの対処法をくり返し行えば良くものです。こういった対処法を続けているにも関わらず全く回復が見られなかったり、状態が悪化するような場合は、一度内科や整形外科を受診し、今起こっている肩こりがなんらかの病気によるものでないかを診てもらったほうが良いでしょう。
また、肩こりに以下のような症状をともない、それが長期間続く場合も、一度受診した方が良いでしょう。
☑強い疲労感が続く
☑胸が重い、苦しい、動悸がある
☑発熱が見られる
☑指の関節に腫れが見られたり、節々の痛みがある
☑食事をきちんととっているのに体重が落ちる
☑頭痛が頻繁に起こり、吐き気、めまいをともなう
☑手にしびれがある
☑麻痺したように体が動かしにくい
☑片側にのみ強い痛みやこりがある
☑気分の落ち込みが続く
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【記事作成者 整体太郎と鍼灸花子(吹田市江坂)】