2022年11月29日 火曜日
10年来の肩甲骨まわりのこりが改善|20代 女性|整体
デスクワークをしているとだんだん肩甲骨まわりに痛みが出るのがお悩みの患者さんが改善した事例紹介です。胸郭の可動性の左右差が減少しバランスよく動くことで肩背部の筋緊張のアンバランスが改善し、症状が軽減していきました。
<状態> ・左の肩甲骨が外転位 ・左の腹部の短縮 ・胸椎の可動性の低下 ・肋骨の可動性の低下
<施術> 【1回目】 施術内容 左の肩甲骨の外転位をリリースするために肩関節の内旋筋である広背筋のリリースと 肩甲骨の土台である胸郭(胸椎と胸椎と肋骨の関節)の可動性を出す施術を行う。 座位での左への傾きを予防するために、左の腹部の短縮(縮こまって固まっている)をリリース。 セルフケアとして座り方の指導と背部のストレッチ指導を行う
【2回目】7日後来院 状態:施術後よかったが、仕事したら元の状態に戻ってしまった。 引き続き左の肩甲骨の可動性が低く、胸郭全体の動きを確認すると 体幹を前屈させた時に左の肩甲骨が挙上し、右の胸郭下部が膨隆していた。 胸郭の可動性にも左右差があり、右の胸骨部と胸椎下部の肋骨との関節の可動性が左より低い。 頸椎と後頭部の短縮も強く、頭が前のめりになりやすい。
施術内容 胸郭全体の可動性の左右差をなくすために、 胸骨と肋骨、胸椎と肋骨の関節の可動性の左右差を調節。 頭の前方位を防ぐために、頸椎の関節調整と頸椎と後頭骨との短縮をリリース。 セルフケアとして右の腹部のストレッチと頭の位置の指導を行う
【3回目】7日後来院 状態:痛みなく1週間過ごせた。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上はまだあり、胸郭の可動性の左右差もまだ残るが、 胸椎の可動性が向上した。
施術内容 引き続き胸郭の可動性の左右差を調整、頸椎と後頭骨との短縮をリリース。
【4回目】8日後来院 状態:痛みなく過ごせた。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上の左右差減少。胸郭の可動性の左右差も減少。
施術内容 右の胸骨と肋骨の関節部と左の胸椎と肋骨の関節部の可動性をリリース。 頸椎と胸椎の関節を調整
【5回目】7日後来院 状態:1週間は痛みがでそうな様子もなく余裕で過ごせるようになった。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上の左右差減少。左右の胸郭の可動性も向上、 胸椎と頸椎の可動性も向上。
施術内容 前回と同様の施術を行う。
間隔を2週間に開けてみて様子を見ていく。
<解説> 今回の患者さんは胸郭の可動性の左右差が大きいために 肩背部の筋緊張の左右差が出て左の肩甲骨回りに痛みが出ていました。
最初は肩甲骨の外転位が原因と考えて肩甲骨メインで施術を行いましたが、 仕事をしていたら元に戻ったため、他の原因もないか検査したところ、 胸郭の可動性の左右差もとても強い状態でした。
胸郭の可動性に左右差があると、呼吸の際の胸郭の動きにも左右差が生まれてしまいます。 呼吸は1日2~3万回行っていて、呼吸を補助する筋肉が動くことで胸郭が動いて呼吸を行います。 呼吸は肺が広がりやすいほうに空気が入るため、 右の胸郭の動きが硬いと、左の胸郭をより動かして呼吸をするため、 左の呼吸補助筋をより使うことになります。 この状態が慢性化すると、左の呼吸補助筋(肋間筋や胸鎖乳突筋、僧帽筋)の緊張が強くなり、 左の肩まわりの緊張がとれにくい状態になります。
今回の患者さんは胸郭の動きの左右差が取れてくると肩甲骨まわりの緊張の左右差も減少し、 痛みが改善していきました。 あとはデスクワークでの姿勢のくずれがあるため、 経過を見つつメンテナンスに移行する予定です。
Contents
利用者
20代女性お悩み
・肩こり ・肩甲骨まわりのこり今回の症状で受けた施術
なし主な施術ポイント
・胸郭の可動性の左右差施術内容と経過
<ヒアリング> 10年前から肩こりに悩んでいて、仕事のデスクワークをしているとだんだん左の肩や肩甲骨回りが痛くなり、気にならない日がない。仕事中に左に傾きがちなバランスを改善したいのと、痛みを根本的に改善したいとのことで来院された。<状態> ・左の肩甲骨が外転位 ・左の腹部の短縮 ・胸椎の可動性の低下 ・肋骨の可動性の低下
<施術> 【1回目】 施術内容 左の肩甲骨の外転位をリリースするために肩関節の内旋筋である広背筋のリリースと 肩甲骨の土台である胸郭(胸椎と胸椎と肋骨の関節)の可動性を出す施術を行う。 座位での左への傾きを予防するために、左の腹部の短縮(縮こまって固まっている)をリリース。 セルフケアとして座り方の指導と背部のストレッチ指導を行う
【2回目】7日後来院 状態:施術後よかったが、仕事したら元の状態に戻ってしまった。 引き続き左の肩甲骨の可動性が低く、胸郭全体の動きを確認すると 体幹を前屈させた時に左の肩甲骨が挙上し、右の胸郭下部が膨隆していた。 胸郭の可動性にも左右差があり、右の胸骨部と胸椎下部の肋骨との関節の可動性が左より低い。 頸椎と後頭部の短縮も強く、頭が前のめりになりやすい。
施術内容 胸郭全体の可動性の左右差をなくすために、 胸骨と肋骨、胸椎と肋骨の関節の可動性の左右差を調節。 頭の前方位を防ぐために、頸椎の関節調整と頸椎と後頭骨との短縮をリリース。 セルフケアとして右の腹部のストレッチと頭の位置の指導を行う
【3回目】7日後来院 状態:痛みなく1週間過ごせた。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上はまだあり、胸郭の可動性の左右差もまだ残るが、 胸椎の可動性が向上した。
施術内容 引き続き胸郭の可動性の左右差を調整、頸椎と後頭骨との短縮をリリース。
【4回目】8日後来院 状態:痛みなく過ごせた。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上の左右差減少。胸郭の可動性の左右差も減少。
施術内容 右の胸骨と肋骨の関節部と左の胸椎と肋骨の関節部の可動性をリリース。 頸椎と胸椎の関節を調整
【5回目】7日後来院 状態:1週間は痛みがでそうな様子もなく余裕で過ごせるようになった。 体幹前屈での左の肩甲骨の挙上の左右差減少。左右の胸郭の可動性も向上、 胸椎と頸椎の可動性も向上。
施術内容 前回と同様の施術を行う。
間隔を2週間に開けてみて様子を見ていく。
<解説> 今回の患者さんは胸郭の可動性の左右差が大きいために 肩背部の筋緊張の左右差が出て左の肩甲骨回りに痛みが出ていました。
最初は肩甲骨の外転位が原因と考えて肩甲骨メインで施術を行いましたが、 仕事をしていたら元に戻ったため、他の原因もないか検査したところ、 胸郭の可動性の左右差もとても強い状態でした。
胸郭の可動性に左右差があると、呼吸の際の胸郭の動きにも左右差が生まれてしまいます。 呼吸は1日2~3万回行っていて、呼吸を補助する筋肉が動くことで胸郭が動いて呼吸を行います。 呼吸は肺が広がりやすいほうに空気が入るため、 右の胸郭の動きが硬いと、左の胸郭をより動かして呼吸をするため、 左の呼吸補助筋をより使うことになります。 この状態が慢性化すると、左の呼吸補助筋(肋間筋や胸鎖乳突筋、僧帽筋)の緊張が強くなり、 左の肩まわりの緊張がとれにくい状態になります。
今回の患者さんは胸郭の動きの左右差が取れてくると肩甲骨まわりの緊張の左右差も減少し、 痛みが改善していきました。 あとはデスクワークでの姿勢のくずれがあるため、 経過を見つつメンテナンスに移行する予定です。