2021年12月29日 水曜日
骨盤の開き、動作時の骨盤の痛みの改善|30代 女性|産後骨盤矯正
産後の骨盤の開きや動作時の骨盤帯の痛みに悩まされていた患者さんが改善していくまでの事例紹介です。外に重心が偏った状態を正しい軸に戻し、不活性になっている筋肉の活性化を行うこと骨盤が安定して症状が改善していきました。
<状態把握> ・座位で骨盤が後傾位 ・下肢外側の筋緊張が強く、外荷重位 ・胸椎の可動制限があり、その分腰椎の前弯が増強
<施術> 【1回目】 施術内容 ・下肢の外側の緊張をリリースし、内側に荷重しやすいように促す ・臀部、ハムストリングスの短縮をリリースし、骨盤後傾位を正しい位置に ・胸椎の関節調整を行い、脊椎全体の動きをつける ・胸部の筋肉をリリースし、胸を開きやすいように促す セルフケアとして臀部とハムストリングスのストレッチ、内転筋の活性化、荷重の位置の指導を行う
【2回目】6日後来院 症状は少し緩和、日頃の体重のかけ方が外荷重で後ろに反りやすいことに気付いた 施術内容は前回と同様で下肢の側面、後面の筋緊張や短縮をリリース、脊柱全体の動きの調節を行う セルフケアとして肩甲骨の運動、脊柱のインナーマッスルのトレーニング指導を行う
【3回目】8日後来院 症状は横ばい、骨盤を立てる動作が苦手で違和感がある、側頭部が常に緊張している感覚がある 施術内容は前回と引き続き セルフケアとして骨盤底筋、腹横筋のトレーニングでインナーユニットの強化の指導を行う
【4、5回目】それぞれ1週間後来院 症状少し軽減、抱っこで肩がしんどくなってきていて、側頭部の痛みがたまにあり 施術内容は前回と同様の施術と側頭部の筋緊張のリリースを行う セルフケアとして腹式呼吸のトレーニングを行い、インナーユニットの連動性の向上を促す
【6回目】1週間後来院 肩こり、頭痛なくなった、仙腸関節まわりに違和感あり 施術内容は仙骨の後下方位を調整するために臀部とハムストリングスの硬結をリリース
【7、8回目】それぞれ1週間後来院 体が軽くなって動かしやすくなってきた、体を右に回旋させると右腰に痛み、 側屈で骨盤に痛みあり(こどもを右の骨盤に乗せて抱っこするクセあり) 施術内容は右の骨盤周りの筋肉の短縮と右下肢の筋緊張をリリース、股関節の位置の調整を行う セルフケアとしてお子さんの抱っこの後に右腹部のストレッチ指導、股関節の位置の指導を行う
【9回目】1週間後来院 体を回旋させる時の痛みなくなった、仙腸関節が座っている時、寝ていてお尻を浮かす時に痛い 施術内容は仙腸関節まわりの硬結をリリースし関節調整を行う セルフケアとして座り方の指導を行う
【10、11回目】それぞれ8日、12日後来院 仙腸関節の痛みが気になる頻度減少。長時間抱っこが連日続くとまだ痛くなる。 子どもが大きくなり、抱っこの負担が増えてきている。 施術は引き続き仙腸関節まわりの調節と体の後面の筋緊張をリリース
【12回目】8日後来院 仙腸関節の痛みなし、腰の違和感はあり。 骨盤の締まり感あり、ズボンが引っかからずに入るようになった。 施術は起立筋、殿部の筋肉の滑走をつける
【13回目】8日後来院 腰の日常生活での支障なしだが動かすと違和感はあり。 施術は引き続き起立筋、臀部の筋肉の滑走をリリース 骨盤の状態、全体のバランスも正常に整ったので、疲労のメンテナンスに移行
<解説> 今回の患者さんは骨盤後傾位による仙腸関節の不安定性から骨盤帯、股関節まわりに不調が出ていました。
妊娠中はお腹が大きくなるため、体を安定させるために外荷重になり、骨盤の位置も変化していきます。 骨盤の状態からおそらく骨盤を後傾位+外荷重でバランスを取っていたため 産後もそのままの体の使い方になっていました。
外荷重の場合、下肢の外側の筋肉の緊張が強く、膨隆するため足が太くなったようになり、ズボンが通りにくくなります。 骨盤(腸骨)も外側に引っ張られるため骨盤の上が広がったようになります。
また、骨盤が後傾位になると骨盤の関節である仙腸関節が不安定になり、 歩行時や睡眠時(寝転がったり、お尻を浮かす時)、前屈時など仙腸関節が動く動作時に痛みが生じます。 不安定な仙腸関節を固めようとしてお尻や股関節まわりの筋肉が過緊張をおこし股関節の不調にもつながります。
治療としては骨盤の位置を正しい位置に戻すために筋肉の短縮部位をリリースし、 骨盤を安定させるためにインナーユニットや不活性の筋肉へのトレーニングを行い、 骨盤の安定性、重心の位置の正常化を促していきました。
なかなか骨盤後傾のクセが取れにくかったため回数がかかりましたが、 骨盤がしっかり整い、外重心が改善することで症状も解消していきました。
利用者
30代女性お悩み
・骨盤が開いた感覚が強く、ズボンが足の付け根でひっかかる、ボタンもきつい ・寝返り時に骨盤の横が痛い ・股関節が動作時にパキパキと鳴る ・座っていると骨盤(仙骨部)が痛い ・肩こりがひどいと頭痛も出るその他のお悩み
・猫背過去に受けていた施術
カイロプラクティック主な施術ポイント
・外重心を正しい軸に戻す ・体の使い方指導 ・インナーユニットの活性化施術内容と経過
<ヒアリング> 初産で産後6か月。産後に骨盤が開いた感覚が強く、妊娠前のズボンが入らず、足の付け根でひっかかってしまう。 授乳時の座位での仙腸関節部の痛みや寝返りでの骨盤帯の痛み、 ふとした動作で股関節からパキパキ音がするなど日常生活での支障が多く、 骨盤のケアをしたいということで来院。<状態把握> ・座位で骨盤が後傾位 ・下肢外側の筋緊張が強く、外荷重位 ・胸椎の可動制限があり、その分腰椎の前弯が増強
<施術> 【1回目】 施術内容 ・下肢の外側の緊張をリリースし、内側に荷重しやすいように促す ・臀部、ハムストリングスの短縮をリリースし、骨盤後傾位を正しい位置に ・胸椎の関節調整を行い、脊椎全体の動きをつける ・胸部の筋肉をリリースし、胸を開きやすいように促す セルフケアとして臀部とハムストリングスのストレッチ、内転筋の活性化、荷重の位置の指導を行う
【2回目】6日後来院 症状は少し緩和、日頃の体重のかけ方が外荷重で後ろに反りやすいことに気付いた 施術内容は前回と同様で下肢の側面、後面の筋緊張や短縮をリリース、脊柱全体の動きの調節を行う セルフケアとして肩甲骨の運動、脊柱のインナーマッスルのトレーニング指導を行う
【3回目】8日後来院 症状は横ばい、骨盤を立てる動作が苦手で違和感がある、側頭部が常に緊張している感覚がある 施術内容は前回と引き続き セルフケアとして骨盤底筋、腹横筋のトレーニングでインナーユニットの強化の指導を行う
【4、5回目】それぞれ1週間後来院 症状少し軽減、抱っこで肩がしんどくなってきていて、側頭部の痛みがたまにあり 施術内容は前回と同様の施術と側頭部の筋緊張のリリースを行う セルフケアとして腹式呼吸のトレーニングを行い、インナーユニットの連動性の向上を促す
【6回目】1週間後来院 肩こり、頭痛なくなった、仙腸関節まわりに違和感あり 施術内容は仙骨の後下方位を調整するために臀部とハムストリングスの硬結をリリース
【7、8回目】それぞれ1週間後来院 体が軽くなって動かしやすくなってきた、体を右に回旋させると右腰に痛み、 側屈で骨盤に痛みあり(こどもを右の骨盤に乗せて抱っこするクセあり) 施術内容は右の骨盤周りの筋肉の短縮と右下肢の筋緊張をリリース、股関節の位置の調整を行う セルフケアとしてお子さんの抱っこの後に右腹部のストレッチ指導、股関節の位置の指導を行う
【9回目】1週間後来院 体を回旋させる時の痛みなくなった、仙腸関節が座っている時、寝ていてお尻を浮かす時に痛い 施術内容は仙腸関節まわりの硬結をリリースし関節調整を行う セルフケアとして座り方の指導を行う
【10、11回目】それぞれ8日、12日後来院 仙腸関節の痛みが気になる頻度減少。長時間抱っこが連日続くとまだ痛くなる。 子どもが大きくなり、抱っこの負担が増えてきている。 施術は引き続き仙腸関節まわりの調節と体の後面の筋緊張をリリース
【12回目】8日後来院 仙腸関節の痛みなし、腰の違和感はあり。 骨盤の締まり感あり、ズボンが引っかからずに入るようになった。 施術は起立筋、殿部の筋肉の滑走をつける
【13回目】8日後来院 腰の日常生活での支障なしだが動かすと違和感はあり。 施術は引き続き起立筋、臀部の筋肉の滑走をリリース 骨盤の状態、全体のバランスも正常に整ったので、疲労のメンテナンスに移行
<解説> 今回の患者さんは骨盤後傾位による仙腸関節の不安定性から骨盤帯、股関節まわりに不調が出ていました。
妊娠中はお腹が大きくなるため、体を安定させるために外荷重になり、骨盤の位置も変化していきます。 骨盤の状態からおそらく骨盤を後傾位+外荷重でバランスを取っていたため 産後もそのままの体の使い方になっていました。
外荷重の場合、下肢の外側の筋肉の緊張が強く、膨隆するため足が太くなったようになり、ズボンが通りにくくなります。 骨盤(腸骨)も外側に引っ張られるため骨盤の上が広がったようになります。
また、骨盤が後傾位になると骨盤の関節である仙腸関節が不安定になり、 歩行時や睡眠時(寝転がったり、お尻を浮かす時)、前屈時など仙腸関節が動く動作時に痛みが生じます。 不安定な仙腸関節を固めようとしてお尻や股関節まわりの筋肉が過緊張をおこし股関節の不調にもつながります。
治療としては骨盤の位置を正しい位置に戻すために筋肉の短縮部位をリリースし、 骨盤を安定させるためにインナーユニットや不活性の筋肉へのトレーニングを行い、 骨盤の安定性、重心の位置の正常化を促していきました。
なかなか骨盤後傾のクセが取れにくかったため回数がかかりましたが、 骨盤がしっかり整い、外重心が改善することで症状も解消していきました。