産後にお風呂で膣にお湯が入る、上がったら漏れる
産後にこのような症状でお悩みではないですか?
・お風呂に入った時に膣にお湯が入る・体を洗っていると膣からお湯が漏れる感じがする
・お風呂から上がると膣からお湯が出る
・お風呂から上がり、着替えた頃にお湯が漏れてくる
これらは、産後にしばしば起こるお湯漏れ(膣漏れ)の症状です。
早期に対処が必要なケースですので、ご覧いただきすぐに行動していただければと思います。
早めの対処が必要です
主な原因は後程お伝えしますが、お湯漏れなどの症状改善のためには早期に対応することが鉄則となります。
症状の特性上なかなか人に相談できない方も多いようです。
尿漏れなどにも言えることですが、相談しづらいなどの理由で対処が遅れると、症状が長引いたり回復しにくく
なったりすることがあります。
また、感染症などのリスクを考慮したうえでも、早期に対応することが求められます。
お湯もれの原因は?
主には骨盤底筋の弱化により、膣の入り口がゆるんでしまうことが原因です。妊娠・出産によりほとんどの方の骨盤底筋は引き伸ばされ損傷し、骨盤底筋を動かす神経も同様に損傷します。
産後に骨盤底筋のトレーニングを行えば傷ついた筋肉・神経は活性化して徐々に回復していきますが、
産後の骨盤のケアが不十分な場合、骨盤底筋が弱化してしまいます。
また、骨盤底筋がしっかり働くためには骨盤の傾斜や横隔膜・腹筋等の周辺の筋肉との連動など、働きやすい環境が整っていることが条件となるため、そのあたりへのアプローチも必要となってきます。
骨盤底筋について
下の図をご覧ください。
骨盤の底にハンモック状についている筋肉の総称が骨盤底筋です。
骨盤底筋は体幹の筋肉の1つで体幹の安定性を作ったり、骨盤内の内臓を下垂しないように支えたり、
排尿・排便のコントロールを行います。
妊娠・出産でダメージを受けている状態だと力が入りにくくなり正常に機能していないケースがあります。
また更年期以降も骨盤底筋の筋力低下が目立ってくるので、同様の症状が起こりやすくなってきます。
若年層の方でも、今まで運動をしてこなかった・運動不足などの理由で筋力が弱っている方がいます。
回復するには?
上記の骨盤底筋をトレーニングして活性化することが一番の近道です。ただ、骨盤の歪みがあると骨盤底筋の出力の左右差が出てトレーニングに偏りが出たり、
骨盤底筋が働くためには腹部の筋肉の活性化も必要不可欠など、
骨盤周りの環境を整えていくことも必須となります。
それらの環境を整え骨盤底筋のトレーニングを行うことで、結果が出るまでしばらくかかるケースもありますが、お湯漏れに関するほとんどの問題は解決するでしょう。
セルフケアについて
まずは骨盤底筋のトレーニングをされることを推奨します。
骨盤底筋のトレーニングについての参考動画はこちら
↓ ↓ ↓
骨盤底筋の確認と締め方
応急処置について
上記の骨盤底筋のトレーニングで成果が出るまで、しばらく時間がかかるケースが多いです。それまでの対処法として、
お風呂では腰を反るようにして入ると骨盤底筋が緩みやすく、お湯が入ってきやすいので
なるべく骨盤を立てるようにして入ると良いでしょう。
上がってから漏れる方については、浴室から出る前にお湯を出しておくと良いでしょう。
和式トイレで座るような姿勢になると出ていきやすくなりますよ。
最後に(改善に大切なこと)
何と言ってもトレーニングを地道に継続することです。すぐに結果はなかなかついてきませんが、それらの問題を改善しておかないと他の症状(内臓の下垂感や尿もれなど)が出てきたり、治ったとしてもまた再発したりします。
文中にもありましたが、骨盤の歪みなどのがあると骨盤底筋の出力が弱くなりますので
妊産婦に強い整体院などでそのあたりも調整してもらいながら継続していくと良いでしょう。
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