産後の股関節痛
産後の方で特に多いのが股関節周辺の痛みです。股関節は、体の重みを支えたり、下半身の動きの連動に深い関連性があります。 ただ局所の股関節を調整したところで、その他の要因が解決しないとすぐに再発します。
Contents
こんな症状でお悩みではありませんか?
☑子供を抱きかかえる時に股関節が痛む☑骨盤周りが不安定な感じがする
☑股関節がコキコキ鳴る
☑寝返りの時に股関節が痛い
☑歩行時に徐々に痛くなってくる
☑イスや地べたからの立ち上がりで痛む
産後は色んな体のトラブルが起こりやすい時期ですが、その中でも特に多いのがこの股関節周辺の痛み。
違和感を感じるぐらいの方から、歩くことすらままならない方まで様々ですが、今回はそんな産後に起きやすい股関節の痛みについて解説していきます。
そもそも股関節って?
股関節は、大腿骨(だいたいこつ)の上端にある骨頭(こっとう)と呼ばれる球状の部分が、骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と呼ばれるソケットにはまり込むような形をしています。
正常な股関節では、寛骨臼が骨頭の約4/5を包み込んでおり、これによって関節を安定させています。股関節が安定し、更に周辺の筋肉と協調することで、私たちは、脚を前後左右に自在に動かすことができます。
ちなみに、関節の形状にもいろいろな種類があって、股関節は”球関節”といわれており、他の関節に比べ可動域やその自由度は高くなっています。
関節付近は靭帯によって補強されておりますが、体の中でも大きな関節になりますので、上半身の重みを一手に引き受ける大役を果たしています。
どんな痛み?
☑関節が詰まったような感覚
☑立ったり歩いたり、負荷がかかった時にズキッと痛む
☑股関節から太ももや膝上ぐらいまで痛みが走る
☑関節のかみ合わせが悪いような感覚
☑動かした時に引っかかりを感じる
主に上記のような痛みを引き起こします。
産後の股関節痛の原因
①ホルモンバランスの影響
妊娠中から”リラキシン”とういホルモンが分泌されます。その役割は、出産に際して産道を確保するために関節や靭帯を緩めるというもの。確かに出産にとっては必要なものにはなりますが、症状への影響にもつながります。例えば
このホルモンの影響で骨盤が不安定になったとします。その骨盤を支えるのはその周辺組織の仕事になりますね。
すると、荷重のかかりやすい股関節には相当な負担がかかります。その結果、歪みからくる痛みや違和感などの症状を
引き起こします。この問題のせいで産後の骨盤は広がり、産後の骨盤矯正を受けに行かれる方が多いということですね。
②物理的負担
他の痛みについても共通していますが、産後はだっこをはじめとする子育てでの物理的負担がたくさんかかってきます。
☑抱っこ
☑オムツ替え
☑授乳姿勢など
他にもたくさんありますが、立っていても座っていても、体を支えている股関節への負担が症状の引き金となります。
③疲労の蓄積
本来であれば、ゆっくりと睡眠をとることで人の体は回復していきます。
しかし、授乳や夜泣きで夜中に起きる事が多いお母さんは、その日の疲労をなかなか取ることができません。さらに、授乳を行うことで栄養も不足しがち。疲労除去に必要な栄養素も足りず、疲労の蓄積がきっかけで痛みを引き起こしてしまします。ちなみに、疲労が溜まっている時には内臓にも負担がかかるので、内臓由来の体の歪みも引き起こしやすくなります。
④その他
☑先天性股関節脱臼や形成不全など、器質的問題を抱えている
☑人工関節
もともとの原因に加えて、産後の環境要素によって症状が悪化することがあります。
解決するには?
股関節が痛いからと言って、関節の歪みだけを整えてもすぐに元に戻ってしまいます。
当院の施術では、、、
①まずは疲労の除去を行います
疲労が溜まっている時は、体の循環系(血液、リンパ液、脳脊髄液など)や内臓の機能低下がみられます。 負担のかかっている関節や靭帯・筋肉など、体の構造的な問題を改善します。 股関節の痛み改善に必要な筋肉の説明と、そのトレーニング方法について分かりやすくお伝えしていきます。 ☑なるべく足を組まない
リウマチが陰性だった場合、施術を行うことで症状の回復スピードが上がりますので、お早めにご相談いただければと思います。
まずは疲労を生む原因・疲労によって起きる機能低下を改善し、回復しやすい体作りを行います。
②それによって起きる歪みの改善
③セルフトレーニングの指導
日常生活での注意点
☑重いものを持つのを控える
☑産後2ヶ月以内(個人差あり)は自転車に乗らない
☑横座りやおねえさん座りをしない
少しのことですが、股関節に負担をかけないためには非常に重要になってきます。
出来る範囲で続けながら、症状緩和のサポートを行いましょう。
・関節リウマチによるケースも
出産後は同じような関節痛の症状で稀に関節リウマチに罹っているケースがあります。
片側だけでなく左右両側に症状を感じたり、手指の関節も同時に痛むケースでは、念のため整形外科などの医療機関を受診されることをオススメします。(血液検査等)
【記事作成者 整体太郎と鍼灸花子(吹田市江坂)】
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