産後の骨盤矯正はいつから受けた方が良いの?
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産後の骨盤矯正はいつから受けた方が良いの?
妊産婦ケアの専門家である私から最初にお伝えしたいのは、
大切な内容なので必ず最後まで読み進めていただきたい、ということ。
結論の部分だけで判断すると、誤った選択をしてしまうことになるかもしれません。
いつから受けるべきなの?産後の骨盤矯正
ずばり申し上げます
可能な限り早期に、です。
大切なのでもう一回
可能な限り早期に
では、この理由について一つずつ解説していきます。
では、可能な限り早期にってどれくらい?
まず最初に、産後の骨盤矯正という言葉を使うと誤解が生じるかもしれないので
ここでは産後のケアという言葉を使います。
可能な限り早期に、というのは
分娩直後にでもということです。
可能な限り早期に何かしらのケアが重要に
産後は、可能な限り早期に何かしらのケアを必要とします。
その”何かしら”とは何かというと、、、
骨盤ケアなどの施術
もしくは
骨盤周りのトレーニング
といった二つの種類に分けることができるかと思います。
例を挙げて説明します。
分娩後から一日経過した頃から
骨盤底筋群のトレーニングや骨盤を整える施術を受けるなど、何かしらのケアを可能な限り早期に行う方が良いのです。
その時のお体の状態やトレーニングの内容によっては当日からできるものだってあります。
そして、退院してから体調がある程度回復しているのではあれば、骨盤を中心とした産後ケアを受けるべきです。
産後の骨盤ってどうなってるの?
これについては、分娩方法によって異なりますが、
まずは経腟分娩の場合でお伝えしていきます。
骨盤には、通常はほとんど可動性のない仙腸関節と言われる関節が後ろ側についており
前側には恥骨結合と呼ばれるつなぎ目が存在します。
妊娠中にそれらのつなぎ目は、関節や靭帯を緩ませるリラキシンというホルモンが作用し
分娩時に赤ちゃんにスペースを与え通りやすいようになります。
この現象は生理中にもしばしば見られますが、程度の差を考慮すれば妊娠出産時特有のものといっても良いでしょう。
例えるならば、足首の捻挫
妊娠中には、骨盤隔膜や骨盤底筋群と言われるところが通常の1.3倍〜3.3倍も引き伸ばされると言われています。
組織の状態や構成からみると、ひどい捻挫をしているのとほとんど同じようなものです。
捻挫したら、その局所には炎症が起こって腫れ、関節は緩くなりますよね?
足首の捻挫の場合も可能な限り早期に調整し、適切なケアやリハビリをすることで後遺症が残りにくくなるのです。
骨盤もそれと同様で、可能な限り早期に調整し、適切なケアとリハビリ(トレーニング)をすることが必須です。
帝王切開なら産後ケアはいらない?
まず大きくは予定帝王切開か緊急帝王切開かにもよっても変わります。
予定帝王切開の場合
予定の場合であれば、骨盤へのダメージは少ないでしょうが、
それでも妊娠中の緩みや荷重による歪みは起こっている状態なので、ケアは必要と言えます。
緊急帝王切開の場合
緊急の場合、普通分娩ほどはは骨盤底筋群が伸長されるわけではありませんがホルモンの分泌や関節への負担は普通分娩とほとんど同じです。
なので、しっかりとしたケアが必要と言えるでしょう。
骨盤のケアだけが全てではありません
ここでお伝えしておきたいこと、それは
産後といえば「骨盤」というイメージが先行しているようですが、ホルモンバランスや妊娠中の体重増加
産後からの授乳やオムツ替え、沐浴などで全身に負担と歪みが起こっています。
それらを可能な限り早期に調整することが、体型はもちろん痛みや精神面の不安定さを軽減させる方法の一つです。
その中でも特にダメージや負担が大きいのが骨盤になります。
次の妊娠の際や更年期以降に困らないように
今しっかりとケアしておかなければ
次の妊娠時の痛みやひどい尿もれで悩む可能性が上がります。
切迫早産の確率が上がるとも言われています。
太りやすくなったり、更年期以降の子宮脱や尿もれに悩むかもしれません。
これらは決して脅しではありません。
実際にデータとして発表されていることです。
できるだけ妊娠中からケアをしてください
できれば、妊娠中から体のケアやヨガに行かれることをお勧めします。
妊娠中にもしっかり歪みを整え、トレーニングを行うことも可能です。
そして出産後に気をつけるべきことや、ご自身でできることについてもお伝えできます。
産後2ヶ月経ってからでは遅い
様々な整骨院・整体院のホームページでは「産後の骨盤矯正は2ヶ月から受けられます」
という表記をよく目にします。
しかし、
2ヶ月経ってからでは正直言って遅いのです。
産後数ヶ月経過していますが、まだ間に合いますか?
もしかすると、今この記事を読まれているあなたは、すでに産後ある程度の時間が経過していて
もう手遅れなのね…と肩を落としているかもしれません。
しかし、やるべきことはまだ沢山あるのです。
筆者の経験上、
2ヶ月ほどで骨盤がほとんど固まってしまうような人もいれば
1年が経過していてもまだゆるさが残る人もいるのが現状です。
しつこいようですが、
可能な限り早期に、がベストです。
例え話でお伝えします。
もしも産後ケアですべき項目が10個あったとするなら、
できるだけ早期であれば、
その10個全てを行えます。
時間が経過すればするほど
この10項目のうちの改善できる項目が減っていくと考えてください。
そうは言っても、どの項目も重要となります。
時間が経過していたとしても
できる限りの項目は回復させておく必要があります。
相談するなら必ず専門家に…
実際、これらの産後ケアはどこで受けたら良いのでしょうか…
妊娠や出産、産後に対してなど、必ずしっかりと知識や経験のあるところでの施術をお勧めします。
可能な限り早期にとお伝えしていますが、
産後は、非常にデリケートな時期です。
そのデリケートな時期に受ける刺激量が過多だったり、
間違った施術を受けてしまうと余計に悪化してしまい
将来に渡ってひきづってしまうことにもなりかねません。
最後に
長くなりましたので、まとめたいと思います。
産後の骨盤はひどい捻挫状態のようなもの。
どんな分娩方法だったとしても、
可能な限り早期に骨盤矯正などのケアを受けることがベストでしょう。
年月が経った方もできる限りのことをしておきましょう。
将来悩まなくて済むように!
もしあなたの周りに今妊娠中の方や産後の方がおられましたら、是非ともシェアしてあげてください。
妊産婦ケアの専門家である私が、心から伝えたいことのうちの1つです。
関節リウマチによるケースも
出産後は同じような関節痛の症状で稀に関節リウマチに罹っているケースがあります。片側だけでなく左右両側に症状を感じたり、手指の関節も同時に痛むケースでは
念のため整形外科などの医療機関を受診されることをオススメします。(血液検査等)
リウマチが陰性だった場合、施術を行うことで症状の回復スピードが上がりますので
お早めにご相談いただければと思います。
【記事作成者 整体太郎と鍼灸花子(吹田市江坂)】
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