2023年4月19日 水曜日
妊娠産後も続く骨盤・股関節の痛みが改善|20代 女性|産後骨盤矯正
産後2か月経っても妊娠中からの骨盤・股関節まわりの痛みがとれないとお悩みの患者さんが改善した事例です。骨盤の関節の安定性を出す施術と、骨盤を安定させる筋群を活性化するトレーニングで骨盤が安定し、痛みが改善していきました。
<状態> ・骨盤の関節(仙腸関節)の可動性亢進 ・肩甲骨が外転位で猫背姿勢 ・右股関節の内旋筋の緊張 ・右の骨盤底筋の出力が弱い
<施術> 【1回目】 施術内容 骨盤の仙腸関節の安定性を高める施術と肩甲骨の外転位による猫背姿勢を改善する施術を行う ・肩甲骨の外転位を内転位に調節 ・臀部と右股関節の筋緊張をリリース ・仙腸関節の調節 セルフケアとして授乳姿勢の指導と立位での重心位置の指導と骨盤底筋と腹筋のトレーニング指導
【2回目】4日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→5に減少 骨盤底筋の右側の感覚がわからない 評価:右の股関節内旋筋の筋緊張が強い、肩甲骨外転位 施術内容 ・前回と同様の右側の肩甲骨外転位を内転位にリリースと右の臀部・股関節の筋緊張のリリースを行う セルフケアとして動作時に骨盤底筋の入力を入れることを指導
【3回目】4日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→3に減少 骨盤底筋の右側の感覚が分かってきた 評価:右の股関節の筋緊張減少、肩甲骨外転位 施術内容 ・引き続き同様の施術と右腹部の筋緊張をリリース セルフケアとして肩甲骨の運動指導
【4回目】10日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→0に 重心が踵に乗ってしまう 評価:骨盤底筋の出力の左右差なし、股関節の筋緊張の左右差なし、肩甲骨の外転位減少、足趾の浮指 施術内容 ・足の指の筋緊張リリースと肩甲骨外転位を内転位に、下肢外側面の筋緊張をリリース セルフケアとして足指の運動指導
痛みが解消したため、スタイルを元に戻す施術に移行しています
<解説> 骨盤後面の腸骨と仙骨からなる仙腸関節は本来ほぼ動かないと言われる関節ですが、 妊娠中や産後は可動性があり、不安定な状態です。 この状態で寝返りや歩行時などの動作を行うと、仙腸関節を安定させている靭帯などの 結合組織がより伸長されるため仙腸関節部周辺に痛みを生じやすくなります。 また、股関節や腰部の筋は不安定な骨盤を安定させるために より過緊張になることで痛みが生じやすくなります。 その他、骨盤や股関節の可動性に左右差があるとより痛みが出るリスクが高くなります。
今回の患者さんは仙腸関節が不安定なうえ、右の股関節の内旋筋の緊張が強く、 右骨盤が前傾位になり可動性に左右差が生じていました。 また、骨盤を安定させる骨盤底筋群の右の感覚がわからない状態になっており、 より不安定性を高めて痛みが生じていました。
施術では骨盤、股関節の筋緊張の左右差をリリースし可動性を調節、腹部の筋緊張をリリース してより腹筋群に力が入りやすいように促し、 肩甲骨の外転位は骨盤後傾を伴うため肩甲骨の外転位も内転位へリリースを行いました。 セルフケアでは骨盤の安定性を高めるための骨盤底筋群と腹筋群のトレーニングを指導しました。
股関節、骨盤の位置の左右差・可動性の左右差がなくなり、仙腸関節が安定し、 骨盤底筋の左右差もなくなると周囲の筋緊張が低下し、痛みも消失しました。
現在は重心の調整や肩甲骨の位置などの調整を続けて よりお体を産前の状態に戻していく施術に移行しています。
【施術担当・記事制作者 高巣】
Contents
利用者
20代女性お悩み
・寝返りの時に骨盤が痛い ・歩行時、立ちっぱなし時に腰と右の鼠径部が痛む今回の症状で受けた施術
なし主な施術ポイント
・仙腸関節の安定性を高める施術内容と経過
<ヒアリング> 来院時産後2か月。妊娠中から寝返り時の骨盤の痛み、立ちっぱなしや歩行の時に 腰や右の鼠径部に痛みがあり、産後も痛みが続いている。 骨盤をケアして痛みの解消とスタイルを元に戻したいとのことで来院された。<状態> ・骨盤の関節(仙腸関節)の可動性亢進 ・肩甲骨が外転位で猫背姿勢 ・右股関節の内旋筋の緊張 ・右の骨盤底筋の出力が弱い
<施術> 【1回目】 施術内容 骨盤の仙腸関節の安定性を高める施術と肩甲骨の外転位による猫背姿勢を改善する施術を行う ・肩甲骨の外転位を内転位に調節 ・臀部と右股関節の筋緊張をリリース ・仙腸関節の調節 セルフケアとして授乳姿勢の指導と立位での重心位置の指導と骨盤底筋と腹筋のトレーニング指導
【2回目】4日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→5に減少 骨盤底筋の右側の感覚がわからない 評価:右の股関節内旋筋の筋緊張が強い、肩甲骨外転位 施術内容 ・前回と同様の右側の肩甲骨外転位を内転位にリリースと右の臀部・股関節の筋緊張のリリースを行う セルフケアとして動作時に骨盤底筋の入力を入れることを指導
【3回目】4日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→3に減少 骨盤底筋の右側の感覚が分かってきた 評価:右の股関節の筋緊張減少、肩甲骨外転位 施術内容 ・引き続き同様の施術と右腹部の筋緊張をリリース セルフケアとして肩甲骨の運動指導
【4回目】10日後来院 状態:痛みのレベルMAX10→0に 重心が踵に乗ってしまう 評価:骨盤底筋の出力の左右差なし、股関節の筋緊張の左右差なし、肩甲骨の外転位減少、足趾の浮指 施術内容 ・足の指の筋緊張リリースと肩甲骨外転位を内転位に、下肢外側面の筋緊張をリリース セルフケアとして足指の運動指導
痛みが解消したため、スタイルを元に戻す施術に移行しています
<解説> 骨盤後面の腸骨と仙骨からなる仙腸関節は本来ほぼ動かないと言われる関節ですが、 妊娠中や産後は可動性があり、不安定な状態です。 この状態で寝返りや歩行時などの動作を行うと、仙腸関節を安定させている靭帯などの 結合組織がより伸長されるため仙腸関節部周辺に痛みを生じやすくなります。 また、股関節や腰部の筋は不安定な骨盤を安定させるために より過緊張になることで痛みが生じやすくなります。 その他、骨盤や股関節の可動性に左右差があるとより痛みが出るリスクが高くなります。
今回の患者さんは仙腸関節が不安定なうえ、右の股関節の内旋筋の緊張が強く、 右骨盤が前傾位になり可動性に左右差が生じていました。 また、骨盤を安定させる骨盤底筋群の右の感覚がわからない状態になっており、 より不安定性を高めて痛みが生じていました。
施術では骨盤、股関節の筋緊張の左右差をリリースし可動性を調節、腹部の筋緊張をリリース してより腹筋群に力が入りやすいように促し、 肩甲骨の外転位は骨盤後傾を伴うため肩甲骨の外転位も内転位へリリースを行いました。 セルフケアでは骨盤の安定性を高めるための骨盤底筋群と腹筋群のトレーニングを指導しました。
股関節、骨盤の位置の左右差・可動性の左右差がなくなり、仙腸関節が安定し、 骨盤底筋の左右差もなくなると周囲の筋緊張が低下し、痛みも消失しました。
現在は重心の調整や肩甲骨の位置などの調整を続けて よりお体を産前の状態に戻していく施術に移行しています。
【施術担当・記事制作者 高巣】