産後の手首の痛み｜2０代女性｜産後骨盤矯正

産後の育児で手首の腱鞘炎に悩まされていた女性が回復していくまでの事例紹介です。育児による不良姿勢による循環不良と動きの制限を調整していくことで状態が回復していきました。育児中に手首の負担を減らすのは難しいですが無事違和感を感じなくなるところまで持っていくことができました。

産後の手首の痛みが良くなった解説

利用者

20代女性

お悩み

産後からの両手首の痛み

その他のお悩み

肩こり、頭痛、胃もたれ、自律神経の乱れ

過去に受けていた施術

マッサージ、整体、鍼灸

主な施術ポイント

肩甲骨、胸椎、手関節

施術内容と経過

<ヒアリング>
産後4か月頃から手首の内側（母指側）に痛みが出現。
母指を開く動作がしにくい。
何かにぶつけるとじんじん痛く、ひどい時は何もしていなくても痛い。

<状態把握>
・手首の関節の可動性の低下
・フィンケルシュタインテスト陽性（腱鞘炎の検査）
・胸椎の後弯が強く猫背の状態 、頭部の前方突出
・骨盤の仙腸関節がゆるい状態
・骨盤の前傾位が強い

<施術>
まずは患部への循環を促すために、頸部や腕まわり（大胸筋、小胸筋、斜角筋）を施術
手首の可動性を出すため、循環を促すために、手首の関節の調整
胸椎を伸展位に促すために、胸椎の関節調整

セルフケアとして栄養指導、お子さんの抱き方、背部のストレッチ

【2回目】
4日後来院、痛みは変化なし
状態：頸部の筋緊張が緩和してきた 、腹部の緊張がなく、骨盤の関節がまだゆるいため下半身の不安定がみられる
下半身を安定させるため、骨盤の調節
引き続き循環を促す施術と手首の可動性を出す施術

セルフケアとして骨盤まわりのトレーニング指導

【3回目】
一週間後来院、痛みのレベル10→6、痛みの頻度が下がった
状態：腹部の緊張が出現、肩甲骨の可動性が少ない
引き続き同様の施術を行う

セルフケアとして肩甲骨の可動性を出すトレーニング指導

【4回目】
一週間後来院、痛みのレベル10→6、手首のサポーターを付けていたが、しなくても平気になってきた
状態：骨盤の状態が安定してきた、胸椎の可動性も出てきた
引き続き同様の施術を行う

【5回目】
一週間後来院、家事・育児が忙しく負担で痛みが強くなった
状態：手首の可動性が出てきた
引き続き同様の施術を行うのと、肩甲骨の可動性を出す施術を行う

【6回目】
一週間後来院、手首の痛みが軽減、起床時の動かした時の痛みが消失
胃もたれが最近なくなった
状態：手首の可動性が上がった、骨盤の状態が整った
引き続き循環を促す施術と手首の可動性を出す施術を行う

セルフケアとして肩甲骨の可動性を上げるトレーニング指導

【7回目】
10日後来院、手首の痛みはなし、違和感が残る
状態：肩甲骨の可動性正常に、手首の可動性の制限が少し残る
手首の可動性を出す施術を行う

【8回目】
10日後来院、手首の違和感なし

【9回目】
2週間後来院、手首の違和感なし、体の調子も良好

考察

今回の事例は、産後の育児による不良姿勢と手首の負担が主な要因でした。

猫背姿勢は肩甲骨の位置の変位を伴い、腕まわりの筋緊張を発生させ上肢の循環不良を引き起こします。
同時に肩甲骨の可動性も制限されるため、肘関節、手関節に負担がかかります。
また、産後で骨盤の状態も不安定で体幹が安定していないため、より上半身に力が入りやすくなります。

上記のような状態で育児による疲労が蓄積することで痛みが発生したと考えられます。

その後間隔を開けても痛みはなく、月１のメンテナンスを行っています。