2024年3月26日 火曜日
定期的起こるめまいが改善|20代 女性|鍼灸
3年前から3ヶ月ごとに起こるめまいに悩まされていた患者さんが改善した事例です。鍼灸の施術で血の粘り(瘀血)を取り除くことで、滞っていた熱や気の巡りが改善し、めまいや元々悩んでいた下肢の冷えや肩こりも改善していきました。
<状態> ・胸椎・頸椎の可動性の低下 ・咬筋の緊張強い ・脈診では関の脈が沈・細 ・腹診では腹部全体の張り ・足の冷え・むくみ
<施術> 【1回目】 施術内容 <東洋医学> 問診では肝と脾の虚証が考えられ、脈を診ても関の脈(肝・脾)の脈が沈み、細くなっていました。 腹診ではおなか全体が張っていて、滞っている状態でした。
脾は統血の作用があり、出血を防ぐ働きがあります。 肝は疏泄作用があり、全身に気・血・津液を必要なところに巡らせる働きがあります。 脾が弱ってしまうと、肝が暴走し、肝実という熱が停滞した状態になります。 肝実の状態は陰(奥)に熱があり、血が粘って流れが悪くなり(瘀血)、陽(表)の気のめぐりが悪くなります。 表の気の巡りが悪くなると肩こりや頭痛、冷え性、むくみなどが現れます。 暴走した熱は胆経にも影響を与え、めまいを引き起こします。
施術では瘀血へのアプローチとして、脾の虚を補いながら瘀血を拡散させていきました。
<西洋医学> お身体の状態を検査すると、お仕事でのパソコン作業により、頚部や顎の緊張がとても強い状態でした。 目を動かす時は頸部の筋肉が連動して動きますが、頸部の筋肉の過緊張があると目の可動性が低下します。 物を見る時は目と前庭が連動して働くことでスムーズに物を目で追えますが、 目の可動性が低下してしまうと前庭とのミスマッチが起こりめまいが出やすくなります。
施術では関節調整と筋緊張のリリースを行いました。 ・頸椎・胸椎調整 ・顎関節調整 ・咬筋のリリース セルフケアとして目のケアと目と前庭を連動させる運動指導を行いました。
【2回目】3日後来院 状態:起床時に少しふらっとしたがそれ以降は大丈夫だった。 評価:脈診は関の脈沈・細、お腹の張り、足のむくみ 施術内容 引き続き前回同様の施術を行う
セルフケアとして腹式呼吸のセルフケアを指導しました。
【3回目】11日後来院 状態:足の冷えが昨日までなかった、めまいない状態維持できている 評価:脈診は全体が虚、お腹の張り軽減、足のむくみ軽減 施術内容 前回同様の施術を行う
【4回目】7日後来院 状態:足の冷えなし、めまいもない(3か月後にでないか心配)、胃もたれが時々ある 評価:脈診正常、お腹の張り、足のむくみ感はあと少し残る 施術内容 前回同様の施術を行う
【5~8回目】は割愛
【9回目】14日後来院 状態:足の冷えなし、一瞬ふらつくことがあったがすぐ治った、胃もたれなし 評価:脈診正常、おなかの張りなし、足のむくみなし、咬筋の緊張なし、頸椎・胸椎の可動性正常 施術内容 前回同様の施術を行う
【10回目】14日後来院 状態:前回めまいから3か月経過したがめまいなし、体の調子もいい 評価:脈診正常 施術内容 前回と同様の施術を行う
転勤のため治療終了。
<解説> 今回の患者さんは瘀血で血が粘り、熱が停滞してめまいが起き、 気の流れも停滞したことで肩コリや冷えの症状も出ていました。
また、お仕事のパソコン作業により首が脱力できなくなっており、 目の動きも低下していたため、目と前庭の連動性にミスマッチが起こりやすくなり、 よりめまいが出やすい状態になっていたと考えられます。
施術では瘀血へのアプローチとして、 脾の虚を補いながら停滞している熱を外に拡散して瘀血を取り除いていきました。 血や気の巡りがよくなることで最初は沈んでいた脈が徐々に浮いてきて柔らかくなっていき、 お腹の張りもなくなっていきました。
頚椎・胸椎・顎関節の調整も行い、頸部や顎の筋緊張も徐々に落ち着き、 肩や首の緊張もなくなっていきました。
3か月ごとにめまいが起こるとのことでしたが今回は3か月経過してもめまいがなく、 元気に過ごせています。
個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません 【施術担当・記事作成者 高巣】
Contents
利用者
20代女性お悩み
・めまい今回の症状で受けた施術
なし主な施術ポイント
・瘀血を取り除く ・胸椎・頸椎・顎関節の調整施術内容と経過
<ヒアリング> 3年前から定期的(3か月ごと)にめまいが出るようになり、 起き上がる時やエレベーター・電車の加速・減速などで出る。 特に疲れがたまった週末になると出やすく、活発な日常生活が送れないので治したいとのことで来院された。<状態> ・胸椎・頸椎の可動性の低下 ・咬筋の緊張強い ・脈診では関の脈が沈・細 ・腹診では腹部全体の張り ・足の冷え・むくみ
<施術> 【1回目】 施術内容 <東洋医学> 問診では肝と脾の虚証が考えられ、脈を診ても関の脈(肝・脾)の脈が沈み、細くなっていました。 腹診ではおなか全体が張っていて、滞っている状態でした。
脾は統血の作用があり、出血を防ぐ働きがあります。 肝は疏泄作用があり、全身に気・血・津液を必要なところに巡らせる働きがあります。 脾が弱ってしまうと、肝が暴走し、肝実という熱が停滞した状態になります。 肝実の状態は陰(奥)に熱があり、血が粘って流れが悪くなり(瘀血)、陽(表)の気のめぐりが悪くなります。 表の気の巡りが悪くなると肩こりや頭痛、冷え性、むくみなどが現れます。 暴走した熱は胆経にも影響を与え、めまいを引き起こします。
施術では瘀血へのアプローチとして、脾の虚を補いながら瘀血を拡散させていきました。
<西洋医学> お身体の状態を検査すると、お仕事でのパソコン作業により、頚部や顎の緊張がとても強い状態でした。 目を動かす時は頸部の筋肉が連動して動きますが、頸部の筋肉の過緊張があると目の可動性が低下します。 物を見る時は目と前庭が連動して働くことでスムーズに物を目で追えますが、 目の可動性が低下してしまうと前庭とのミスマッチが起こりめまいが出やすくなります。
施術では関節調整と筋緊張のリリースを行いました。 ・頸椎・胸椎調整 ・顎関節調整 ・咬筋のリリース セルフケアとして目のケアと目と前庭を連動させる運動指導を行いました。
【2回目】3日後来院 状態:起床時に少しふらっとしたがそれ以降は大丈夫だった。 評価:脈診は関の脈沈・細、お腹の張り、足のむくみ 施術内容 引き続き前回同様の施術を行う
セルフケアとして腹式呼吸のセルフケアを指導しました。
【3回目】11日後来院 状態:足の冷えが昨日までなかった、めまいない状態維持できている 評価:脈診は全体が虚、お腹の張り軽減、足のむくみ軽減 施術内容 前回同様の施術を行う
【4回目】7日後来院 状態:足の冷えなし、めまいもない(3か月後にでないか心配)、胃もたれが時々ある 評価:脈診正常、お腹の張り、足のむくみ感はあと少し残る 施術内容 前回同様の施術を行う
【5~8回目】は割愛
【9回目】14日後来院 状態:足の冷えなし、一瞬ふらつくことがあったがすぐ治った、胃もたれなし 評価:脈診正常、おなかの張りなし、足のむくみなし、咬筋の緊張なし、頸椎・胸椎の可動性正常 施術内容 前回同様の施術を行う
【10回目】14日後来院 状態:前回めまいから3か月経過したがめまいなし、体の調子もいい 評価:脈診正常 施術内容 前回と同様の施術を行う
転勤のため治療終了。
<解説> 今回の患者さんは瘀血で血が粘り、熱が停滞してめまいが起き、 気の流れも停滞したことで肩コリや冷えの症状も出ていました。
また、お仕事のパソコン作業により首が脱力できなくなっており、 目の動きも低下していたため、目と前庭の連動性にミスマッチが起こりやすくなり、 よりめまいが出やすい状態になっていたと考えられます。
施術では瘀血へのアプローチとして、 脾の虚を補いながら停滞している熱を外に拡散して瘀血を取り除いていきました。 血や気の巡りがよくなることで最初は沈んでいた脈が徐々に浮いてきて柔らかくなっていき、 お腹の張りもなくなっていきました。
頚椎・胸椎・顎関節の調整も行い、頸部や顎の筋緊張も徐々に落ち着き、 肩や首の緊張もなくなっていきました。
3か月ごとにめまいが起こるとのことでしたが今回は3か月経過してもめまいがなく、 元気に過ごせています。
個人の例です。全ての方に効果を保証するものではありません 【施術担当・記事作成者 高巣】