2024年4月15日 月曜日
猫背・姿勢不良が改善|60代 女性|整体
ご家族から背中の丸みを指摘され、猫背ではないかと気になるとの事でご来院。回数を重ねる事に姿勢が改善していくまでの事例紹介です。現在は、症状が再発しないように予防も兼ねて根本的治療を進めております。
姿勢検査では、立位でのけぞり姿勢(sway-back姿勢)、座位での胸椎後弯(++)。
バランスは重心の位置が高く視覚、前庭覚の機能低下がみられ上半身の筋緊張も高まりやすい状態でした。 また、呼吸の浅さから胸郭の動きに柔軟性が欠けていた為、背部の筋肉、頸肩部(呼吸筋)の硬さが出ている状態でした。
呼吸のエクササイズで腹式呼吸を促し 腹圧を高めやすいポジションを作っていく。 次回、座位や立位時の変化を確認。
【2回目】 2日後、来院。 姿勢の変化は大きく変わっていないが、骨盤を前傾位にもっていく感覚が分かるようになったとの事。肩関節の可動域制限が軽減し肩甲骨の横のスライドが出来るようになったと事。 また、座位にて呼吸と胸郭の動きのチェックを行うと、 前回より上部胸椎の動きがついていたので、 胸郭の動きに変化が見られました。
初回と同様の治療とプラス、 前庭覚に対するバランスのエクササイズを指導しました。 座位→立位(両踵地)→立位(片足立ち)→座位(バランスボール) まず、座位にて眼の動きのチェックと前庭覚のエクササイズを行います。
①輻輳と開散 近くを見るときの両眼の寄り具合 遠くを見るときの両眼の離れ具合
②共同性眼球運動 スムースパスート 滑動性追従運動のチェック (視覚野→小脳→前頭眼野)
縦横斜めから流れてくる対象物をしっかり眼で追えているかチェックします。
③前庭動眼反射 VOR 物を見るときに、眼の中心で物体を正確に捉えようとする為のシステムで、 頭部に加わる加速度を三半規管や耳石器で検出し、 代償性眼球運動を起こすことで視線の方向を一定に保つ役割を担います。 エクササイズでは、眼は中心物を捉えながら頭部の回旋動作を行い前庭覚の機能を高めていきます。
以上のエクササイズを指導し終了。
【3回目】 3日後来院、姿勢評価で胸椎後弯(↓) 丸くなる感じが減ったとの事。
体の柔軟性を高めていく為に脊柱の分節運動(一つ一つの関節が正しく動けるようにアプローチ)を本人と動きの確認。
前回のエクササイズをチェックし修正点を伝え終了。
【4回目】 3日後来院、肩がこる感じが減り痛みもあまり感じないとの事。 バランスのエクササイズの効果もあり、 重心の位置をお腹に持ってくる感覚が実感でき 身体の動かし方が変わってきたのを自覚出来てきた。
"家族からも姿勢が良くなったね"と 言われるようになってきたとの事。
【5回目】 中心軸の感覚の確認とバランス機能のチェックを行いました。
軸が定まると質量重心(上下左右バランスのとれた状態)も定まり姿勢が崩れにくくなります。
1週間おきに施術を行い、姿勢のチェックを行う。
普段とっているバランスは代償を伴ったバランス かもしれません。
視覚や体性感覚、前庭覚は人間が持つバランス感覚として機能しています。
実は、開眼時のバランスは約70%を視覚に頼っているとも言われ視覚に頼った生活を送っていると、脳神経システム、体性感覚、前庭覚の働きの機能低下が見られたりします。
また、これらの機能を上げる事は慢性的な痛み、ダルさなどを根本的に治す解決策にもなりうる場合もございますので、同じ様な症状でお困りの方は、一度ご相談下さい。
※個人の感想です。100%施術効果を保証するものではありません。
【施術担当・記事作成者 脇内】
Contents
【猫背・姿勢不良が改善した事例解説】
<利用者>
60代女性<お悩み>
・猫背、姿勢不良<過去に受けていた施術>
マッサージ、整体、鍼灸治療<主な施術ポイント>
重心の移動、感覚の入力<ヒアリング>
ご家族から姿勢が猫背ではないかと指摘され気になるとの事と、日常生活で鏡を見た時の姿勢不良もどうにかしたいとの事でご来院。<状態>
【検査】 頭部前方位(+) 肋骨下部のひらき(+) 股関節前方位(+) 膝関節軽度屈曲位(+)姿勢検査では、立位でのけぞり姿勢(sway-back姿勢)、座位での胸椎後弯(++)。
バランスは重心の位置が高く視覚、前庭覚の機能低下がみられ上半身の筋緊張も高まりやすい状態でした。 また、呼吸の浅さから胸郭の動きに柔軟性が欠けていた為、背部の筋肉、頸肩部(呼吸筋)の硬さが出ている状態でした。
<施術内容と経過>
【1回目】 ・頸部、胸腰椎、肋椎の関節調整 ・脊柱起立筋のリリース ・下肢短縮筋群のリリース ・呼吸のエクササイズ呼吸のエクササイズで腹式呼吸を促し 腹圧を高めやすいポジションを作っていく。 次回、座位や立位時の変化を確認。
【2回目】 2日後、来院。 姿勢の変化は大きく変わっていないが、骨盤を前傾位にもっていく感覚が分かるようになったとの事。肩関節の可動域制限が軽減し肩甲骨の横のスライドが出来るようになったと事。 また、座位にて呼吸と胸郭の動きのチェックを行うと、 前回より上部胸椎の動きがついていたので、 胸郭の動きに変化が見られました。
初回と同様の治療とプラス、 前庭覚に対するバランスのエクササイズを指導しました。 座位→立位(両踵地)→立位(片足立ち)→座位(バランスボール) まず、座位にて眼の動きのチェックと前庭覚のエクササイズを行います。
①輻輳と開散 近くを見るときの両眼の寄り具合 遠くを見るときの両眼の離れ具合
②共同性眼球運動 スムースパスート 滑動性追従運動のチェック (視覚野→小脳→前頭眼野)
縦横斜めから流れてくる対象物をしっかり眼で追えているかチェックします。
③前庭動眼反射 VOR 物を見るときに、眼の中心で物体を正確に捉えようとする為のシステムで、 頭部に加わる加速度を三半規管や耳石器で検出し、 代償性眼球運動を起こすことで視線の方向を一定に保つ役割を担います。 エクササイズでは、眼は中心物を捉えながら頭部の回旋動作を行い前庭覚の機能を高めていきます。
以上のエクササイズを指導し終了。
【3回目】 3日後来院、姿勢評価で胸椎後弯(↓) 丸くなる感じが減ったとの事。
体の柔軟性を高めていく為に脊柱の分節運動(一つ一つの関節が正しく動けるようにアプローチ)を本人と動きの確認。
前回のエクササイズをチェックし修正点を伝え終了。
【4回目】 3日後来院、肩がこる感じが減り痛みもあまり感じないとの事。 バランスのエクササイズの効果もあり、 重心の位置をお腹に持ってくる感覚が実感でき 身体の動かし方が変わってきたのを自覚出来てきた。
"家族からも姿勢が良くなったね"と 言われるようになってきたとの事。
【5回目】 中心軸の感覚の確認とバランス機能のチェックを行いました。
軸が定まると質量重心(上下左右バランスのとれた状態)も定まり姿勢が崩れにくくなります。
1週間おきに施術を行い、姿勢のチェックを行う。
<考察>
今回ポイントとなったのが、初期段階でのバランスの介入を行った事です。普段とっているバランスは代償を伴ったバランス かもしれません。
視覚や体性感覚、前庭覚は人間が持つバランス感覚として機能しています。
実は、開眼時のバランスは約70%を視覚に頼っているとも言われ視覚に頼った生活を送っていると、脳神経システム、体性感覚、前庭覚の働きの機能低下が見られたりします。
また、これらの機能を上げる事は慢性的な痛み、ダルさなどを根本的に治す解決策にもなりうる場合もございますので、同じ様な症状でお困りの方は、一度ご相談下さい。
※個人の感想です。100%施術効果を保証するものではありません。
【施術担当・記事作成者 脇内】