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不眠について(基本編)
不眠は4つのタイプに分かれますが、いくつかの原因が複合している方もおられます。きっと当てはまる方も多いのではないでしょうか? 日本人の約5人に1人が不眠症の昨今、自分の睡眠を見直してみては?。
この記事の目次
5人に1人は不眠症?
こんな症状でお悩みではありませんか?
夜寝付けない
途中で何度も目が覚める
夢ばかり見て熟睡できない
眠りが浅い
一般的には不眠症と呼ばれるこの症状。
なんと日本人の約5人に1人が不眠症で悩んでいるというデータがあります。
この状態が続くと日中も集中できなかったり、注意力が散漫になったり
さらに疲れがとれず体調不良になることもあります。
では今回はこの不眠症について説明していきます。
不眠症は4つのタイプに分かれます。
①入眠困難・・・布団に入ってもなかなか寝付けない
②中途覚醒・・・眠っても夜中に何度も起きてしまう
③早朝覚醒・・・朝早くに目が覚め、そこから眠れない
④熟眠障害・・・眠りが浅く、常に夢をみたりと熟睡できない
これらのタイプが複合して現れる場合もあります。
不眠症の原因
不眠の原因は様々で、その中の5つを説明していきます。
⑴身体的要因
身体的要因とは、さまざまな身体の病気による不眠です。
つまり身体的な痛みや不快感が主な原因になって不眠を引き起こしているものです。
原因疾患としてあげられるものは
【呼吸器系】気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患
【循環器系】狭心症、心不全
【消化器系】逆流性食道炎、消化性潰瘍
【内分泌代謝系】糖尿病、甲状腺機能亢進症
【皮膚疾患】アトピー性皮膚炎
【骨格筋系】慢性関節リウマチ、繊維筋痛症
【婦人科疾患】更年期障害
【泌尿器疾患】前立腺肥大、夜尿頻尿、失禁、遺尿
【神経疾患】脳卒中、パーキンソン病、てんかん、頭痛、神経筋疾患
【原発性睡眠障害】睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、周期性四肢運動異常症、ナルコレプシー
などありますが、詳しい原因はわかっていないことが多いのが現状です。
⑵生活習慣的要因
これは日々の生活の中でよく食べる嗜好品や市販剤に含まれる成分
また運動習慣によるものです。
では嗜好品や市販剤に含まれる成分とは・・・。
【嗜好品】
アルコール:エタノール
タバコ:ニコチン
コーヒー・紅茶・緑茶・中国茶・ココア・チョコレートなど:カフェイン
【市販剤】
眠気覚まし:カフェイン
咳止め:エフェドリン誘導体など
総合感冒剤・鼻炎剤・解熱鎮痛剤:カフェイン
【サプリメント】
疲労回復・強心作用:高麗人参
中性脂肪・コレステロール:クロム
その他にも、禁煙補助剤のニコチンパッチや、抗うつ剤、抗不眠剤、抗アレルギー剤
片頭痛で使う剤などにも不眠になる可能性がある成分が含まれています。
普段から食べているものや服用しているものが多くあったのではないでしょうか?
嗜好品は適量でしたら問題はありません。摂りすぎに注意しましょう!
市販剤も同じです。摂りすぎは体によくありません。
お仕事や生活の為に服用しているとは思いますが、すぐに市販剤に頼ってばかりいても
健康な体は作れません。市販剤に頼らずに済むような体作りを心がけましょう。
⑶心的要因
心理的要因=『ストレス』
例えば…
○悩み、不安
○仕事や育児でのイライラ
○極度の緊張からくる精神的苦痛
○親しい人の死
などがあります。
たとえその原因が取り除かれたとしても、「また眠れないのではないか」や「睡眠剤がないと眠ることができない」
という心配が原因でさらに眠ることができなくなり、不眠症となります。
⑷精神的要因
心理的要因と少し関わってきますが精神的要因とは、精神疾患によるものです。
最近多くなっているのは、【うつ病】・【不安障害】・【統合失調症】などの精神疾患です。
これはうつ病などの精神疾患では精神を安定させる「セロトニン」というホルモンの分泌が
減少するからです。精神が不安定だから眠れないという訳ではなく、セロトニンは
「メラトニン」という体内時計を調節したり自然な眠りへと導くホルモンの材料になります。
セロトニンの分泌が減少すれば材料になるものがないのでメラトニンの分泌も減少し
不眠症になります。
また、アルツハイマー型認知症や脳血管障害、脳腫瘍など脳の障害も関連しています。
⑸生理学的要因
生理学的要因とは、睡眠に関係のある生活習慣によるものです。
たとえば、海外から帰国した後の時差ぼけや、仕事の時間がばらばらで昼夜逆転生活を送られている方に
多くみられる不眠です。
♢急な環境の変化(引っ越しなど)
♢枕もとのスマートフォンの光
♢必要以上の音楽や騒音
♢不適切な睡眠衛生(長い昼寝など)
これらも不眠の原因となります。
私たちが臨床で感じるのはこれらの要因が単発ではなく複合的になっていることが殆どです。
始めは、ちょっとした単発的な要因が放っておくと複合的な要因になり複雑化してしまいます。
単純にいうと自律神経の乱れ?
不眠の状態を分解すると自律神経の交感神経(活動・興奮の神経)副交感神経(安静・鎮静)
のバランスが乱れているということ。
交感神経優位がほとんど
ストレス状態、不安がある状態、寝る直前までのスマートフォンなどこれらは、
興奮する方の神経、交感神経を高ぶらせてしまいます。
眠りにつくときは副交感神経が優位になっていないといけませんが、
不眠の悩みがある人は交感神経が優位になっている方が殆どです。
例えば「疲れているのに眠れない」というのは過労により交感神経が興奮し優位の状態にあるからです。
対策方法は?
まずは交感神経が優位になるようなことを一つでもやめること。
そして副交感神経が優位になることを一つでもすること
些細なことでも構いません!
例えば寝る前はパソコンやスマートフォンを触らないや
コーヒーなどの嗜好品を控えるなど小さなことでいいんです。
「そんなことわかっている」「そんなことしても良くならない」という声が聞こえてきそうですが。
本当に一歩ずつやるしかありません。
不眠の対策は1日にしてなりません。
では副交感神経が優位になることとは何でしょう?
♢深い呼吸(鼻から吸う)
♢アロマなど好きな匂いを嗅ぐ
♢リラックスした音楽を聴く
♢体を温める
♢お灸をする
♢ゆったりとしたストレッチをする
♢瞑想をする
今あげた以外にもたくさんあります
自分に合ったものが一番いいのですが
まずは自分が実行できそうなものから一つでもいいので実行してください
整体や鍼灸で不眠が解消するのか?
整体や鍼灸では自律神経が整うということが科学的にも証明されてきています。
まずは自分で整えられなくなった自律神経の乱れを整体や鍼灸で解決させることにより体が正常な状態に戻ろうとします。
一般的な整体や鍼灸はあまり自律神経を意識したアプローチはしませんが当院では
自律神経を整えること特に眠りの問題「不眠」を解消することを重要視しています。
【記事作成者 整体太郎と鍼灸花子(吹田市江坂)】
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